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一般社団法人AUST
AUSTは、新たな高等教育を構築し、教育と地域(社会)のつながりを再生し、自然環境を含む社会をなして生きていく人間を育成したいという思いをもつ人たちが集い、設立された団体です。
AUSTは2016年から2019年の4年間、アメリカの諸大学と連携したサマープログラム(HELIO)を実施し、アトランティック大学を始めとする各大学との信頼関係を培い、瀬戸内グローバルアカデミー(SGA)設立の土台を築き上げてきました。(コロナの為2020年からは中断)。2023年より再開予定。
今後、AUSTは、高等教育の刷新に留まらず、包括的かつ社会的な事業にも取り組んでいます。(古民家再生プロジェクト、民宿、高校、大学の夏季研修プログラム、その他)
本部:AUSTハウス(旧ファミリーペンション魚実)
〒725-0402 広島県 豊田郡大崎上島町 沖浦 1496-1
Tel・Fax: 0846-63-1755
Email: sga@aust.jp
基本理念
戦後70年、日本の経済成長と共に経済発展を支える人材を大学で育成してきました。先の発展と可能性が見えていた時代、「良い学校」に入れば「良い企業」に入社でき「将来幸せになる」という考えのもと、大学という存在は出世のための通過点と見なされてきたのです。しかし、今は人口減少、経済低迷、人災・天災、予測のつかない国際関係に直面し、文部科学省は2011年3月の福島の地震・津波に伴う福島第一原発の爆発以来、それまでの「予測困難な時代に生きる力」という標語を「予測不可能な時代を生き抜く力」と変えていったのです。
「誰も答えを出せない時代」に突入しているにもかかわらず、大学に入るための入試(特にセンター試験)は相変わらず選択問題(マークシート)。「次の6つの中で正解はどれでしょう」という問題の正解を探すために、高校生は高校時代の大半を情報暗記、猛烈な入試対策で過ごしてきました。
しかしながら、これからの時代は誰も答えを出してくれない。いや出せないのです。そんな中で「自分で考え、自分の道を築く力」を身につけるという方向に文部科学省は舵を切りました。大学入試も正解を探す選択方式から筆記型に変わり、教科も筒形教科から横断型教科の合教科問題へと変わっていきます。教育機関には、ACTIVE LEARNINGやPBL、COMPETENCYという横文字で教育手法・目的の変換を文部科学省は指示しています。しかし、教育現場では大混乱が生じているのです。従来型の大人数教室(100人以上)で、教授が黒板に向かって講義をし、それをノートに取って試験に備えるという手法から、少人数、学生主体、問題解決型、コミュニケーション能力、リーダーシップ、探究力、プレゼンテーション能力を育成しろと言われても、70年間続いた大学教育の伝統は簡単には崩れないでしょう。特に、教員も職員も、今ある状況を変更して新しいことをすることを頑なに拒む自己防衛本能が働いているのです。でも刻々とそうはいってられない状況になっているのです。
我々一般社団法人AUSTは、教員主導の教育から学生主体の教育へ切り替える必要があると考えました。「教える」から「学ぶ」という姿勢。教室で、机で学ぶだけでなく、現場で実体験をし、そこから感じ取り学んでゆく手法を取りたいと考えたのです。これがHands-on Learningであり、Place based Learningであると考えていますt。そんな学生中心の高等教育のモデルを作りたいと願っているのです。
日本の人口が激減する中、豊かな歴史、文化と伝統が存在した瀬戸内海の島々の人口も顕著に減少しています。広島県の大崎上島も例外ではありません。このままでいけば、7800人の人口(2018年現在)も年間100人ずつ減少してゆき、町としての行政機能がなくなってしまうことが予測されます。
そんな中、海外の大学(College of the Atlantic)と連携した特色のある教育機関「瀬戸内グローバルアカデミー」が島にできることにより、新たに島の流動人口が増え、従来の産業、新しい産業も活気づいていくはずであり、それ以上に、大崎上島から海外に発信し、グローバルに活躍する人財を送り出すことができると思いますd。このように、島の歴史、文化、人々、産業、自然環境、コミュニティーの連帯が大学の教育の共同体となり、また学生が島の小中高生と交流し、農業、漁業、造船、その他の産業を学びの場とするでしょう。
グローカル(global +local)な高等教育機関を人口減少していく大崎上島で育むことによって、大学が地方創生に寄与する一つのモデルになるのではないかと考えます。また、ここでのワークカレッジ的取り組みや、社会起業家を育てる試み、新しい学びの創造、人―社会―自然が調和した地球環境の追求は、閉塞感漂う現代社会に対して教育の在り方を問いかける試金石となれば幸いです。
沿革
- 2015年
- 一般社団法人AUST 設立
- 2016年
- 第1回目HELIO開催(Human Ecology Lab in Osaki Kamijima)
世界のAshoka Uから24名参加 テーマ:「平和と環境保全」
アメリカの学生20名、日本の学生3名参加 - 大崎上島町高田町長と共にCollege of the Atlanticを訪問
- Ashoka U Exchange (於:Babson 大学)長尾、木本参加
- 2017年
- 第2回目HELIO開催 海外参加者20名 テーマ「平和と日本文化」
- 教育シンポジウム開催「最先端の思考教育・地域密着型教育」
Cornell, Babson, Hamilton, Northampton, The New School, Brown、College of the Atlanticの教授陣を招聘 - 2018年
- 第3回HELIO開催 海外参加者18名 テーマ「マイクロプラスティックと海の安全」
グローバル教育シンポジウム
Anke Wessel 教授 Cornell 大学/Thompkins Cortland Community College Jason Sidel教授招聘 - ビジネス研修 Cornell ビジネスMBA Mark Milstein教授招聘
「Sustainable Global Business ] シンポジウム開催 - 2019年
- 第4回HELIO開催 海外参加者20名 テーマ:「平和、広島・福島→豊島」
- アトランティック大学理事会が、「COAアジアの教育拠点」として一般社団法人AUST「瀬戸内グローバルアカデミー」と協働することを決議。また、Ⅰ年間瀬戸内グローバルアカデミーで9単位(COA認定科目)を取得すればCOAの2年次に編入可能と決議
- 2020年
- 4月より「志塾」瀬戸内グローバルアカデミーを開校
英語集中プログラムを始める - 9月よりCOA連携科目開校予定
- 2021年
- 1期生卒業 アトランティック大学2年生に編入(2名)
- 2022年
- 2期生卒業 アトランティック大学2年生に編入(1名)
理事会
- 顧問
- 鈴木 寛
- 東京大学教授、慶応大学教授、元文部科学省副大臣
- 代表理事
- 長尾 ひろみ
- 瀬戸内グローバルアカデミー代表
第6期、7期文部科学省中央教育審議会委員、元広島女学院大学学長 - 理事
- 桑木 康宏
- 株式会社学びと成長しくみデザイン研究所代表取締役
- 理事
- 賀川 一枝
- 編集者
- 幹事
- 飯田 修一
- 株式会社現代建築研究所代表取締役社長