ヒューマンエコロジーの世界--SGAカリキュラムへの招待
この授業では、SGAの導入科目として、ヒューマンエコロジー(HE)的思考とは何か、を学びます。具体的内容は、以下のとおりです。
1) 自然観・世界観の黎明:自然との関わり方・自然に対する考え方の起源
2) 自然観から世界観へ:近代的世界の成立
3) エコロジーの誕生:ドイツにおけるエコロジーの誕生とその背景
4) 20世紀アメリカ思想とヒューマンエコロジー:プラグマティズム運動とヒューマンエコロジー
5) ヒューマンエコロジーの可能性:これからのヒューマンエコロジーと高等教育
木本 浩一
Koichi Kimoto
広島県の山間部で育ち、早くから「地域」問題への意識を持ってきました。広島大学では地理学を専攻し(文学部史学科地理学専攻)、大学院(社会科学研究科)では社会科学全般を学んだ、「地理学生まれの社会科学育ち」の研究者です。豊富なフィールドワークの経験と、広範な理論的視野をもっています。
1993年、インド農村での動態地誌学的なフィールドワークを皮切りに、中国、インドネシア、スコットランド、フィリピン、ルーマニア、スロベニア、チリなどで森林経営に関する調査を行ってきました。人間が集住・定住しながら生きていくこと(例えば、都市)についての歴史的な研究も行い、スコットランド、インド、日本の都市を事例とした都市「近代化」研究を行ってきました。理論的には、マルクス、ウェーバー、デュルケム、パーソンズ、アレントらの理論を読み込むことによって、教育や研究の土台を築いています。
現在、関西学院大学では、SGU特別招聘教員として、日本初となるハンズオンラーニング・プログラムの開発と実践に関わっています。